2018-02-17

Mott The Hoople / All The Young Dudes


1972年リリース、プロデュースド・バイ・デヴィッド・ボウイ。

モット・ザ・フープルで個人的なベストはというと、やはりこれになる。いかにも英国らしい陰影や重心の低さ、ストーンズを思わせるようなルーズな中での性急さがなんとも格好いい。中域が太いリードギターの音も好みだ。
この後のアルバム「Mott」や「The Hoople」にも好きな曲はたくさんある。むしろ曲そのものの出来の良さ、アイディアの多彩さは、それらの方が増していると思う。しかし、全体にサウンドが軽く、そこに下世話なアレンジが組み合わさった瞬間にはどうも居心地が悪く感じてしまう。また、セルフ・プロデュースになったことで、イアン・ハンターの大上段に振りかぶったような情緒臭さがフィルター無しに出てしまっているようなところもある。もっとも、"All The Way From Memphis" などは昇華された自意識と古臭いフレーズの綱引きこそが肝ではあるのだけれど。

アルバム「All The Young Dudes」で、というか彼らの曲で一番好きなのはというと、やはりタイトル曲になってしまう。冷静に聴けばこの曲のサウンドはジギー期のボウイそのまんまだ。しかし、それを全部、持っていってしまえているのもまた、イアン・ハンターの臭さではあるよね。

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