2018-08-11

Buffalo Springfield / What's That Sound? Complete Albums Collections


バッファロー・スプリングフィールドの3枚のアルバムをミックス違いも独立させて収録した5枚組。セカンド「Buffalo Springfield Again」のモノラル・ミックスは初リイシューになります。一方、ファースト・アルバムの初回プレスにのみ収録され、その後は "For What It's Worth" と差し替えられた "Baby Don't Scold Me" のステレオ・ミックスは今回も入っていません。"Mr. Soul" のシングル・ヴァージョン(ギター・ソロが異なるのだ)といい、もうマスターテープが存在しないのかも。


彼らのボックスセットは2001年に4枚組のものが出ていて、そちらはレアトラック満載のHDCD仕様でした。今回のリリースはHDCDではありませんが、マスタリング自体は更に良くなっているように思います。
パッケージの方は簡素なつくりで、ブックレットも無く、ニール・ヤングのコメントが載った紙が一枚のみ。この辺りはニールのソロ・アルバムのボックス単位でのリイシューに近い形態。
なお、2001年のもの同様、ニール・ヤングはスーパーバイズやなんやらで関わっているのですが、スティーヴン・スティルスはこのリリースについてメディアの取材を受けるまで全く知らされていなかったそうです。

バッファロー・スプリングフィールドは活動期間が二年くらいしかないので、バンドというよりソロ・アーティストの寄り合い世帯みたいなイメージがあるのね。実際、全員揃ってスタジオ入りしたのはファースト・アルバムだけだし。あと、デューイ・マーティンのドラムはヘタクソでレコーディングでは使い物にならなかった、という話もあるが、そこを掘り始めると長くなるので割愛。


「Buffalo Springfield Again」のモノラル・ミックスに関しては好きずき、といったところか。1967年の米国産のアルバムだとたいがいはステレオのほうが出来はいいと思っているのですが、「Again」の場合は編集やオーバーダブの継ぎはぎ感がとても激しいので、まとまりとしてはモノラルのほうが良いかな。
それよりも改めて聴いていて思ったのは、寄せ集めのはずの「Last Time Around」ってこんなに良かったっけ、てことです。2001年ボックスでの扱いが良くなかったのを思うと、色々と考えてしまう。ニール・ヤング史観、とか。

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