歳を取ったせいもあるのだろうけど、ここ数年で音楽への興味が急激に変わってきました。普段聴く音楽のうち歌物の所謂ポップス、ロックといったものは二割程度となり、あとは大体インストものばかり。サウンド志向が強くなったのだけれど、それにしてもかなり急な変化でした。
おそらく、そうなったきっかけのひとつが「The Sound Gallery」という1995年に出たコンピレイション。1968~76年の間に英EMIよりリリースされたイージー・リスニングを中心に編まれたものです。
実は昔にこれを聴いたときには、全然ピンと来なかったのよなあ。イギリスのオーケストラの録音は抜けが悪いなあ、もっさりしてるなあという印象で。サウンドの感触が好みではなくて、しっかり聴き込む気にもならなかった。
それが数年前、気まぐれに聴き直してみたところ、あれ、こんなに良かったんだ、と思ったのですね。今でも管弦の響きやエコーに野暮ったさを感じる曲はあるのですが、それらがあまり気にならなかったのです。歳を重ねておおらかになったのでしょうか。そうして、ようやく演奏の中身にまで踏み入ることができるようになったというわけ(ちなみに昔に聴いていいと思ったのは一曲目、デイヴ・ペル・シンガーズの "Oh Calcutta" でした。思えばコンピレイション中、この曲だけが米国産だったのだな)。
まあ、わかりやすくも格好よくてアレンジの洒落た曲がいくつもあります。クレジットを見るとライブラリー・レコードからの選曲が多いのです(特にKPM)。それで、この「The Sound Gallery」再見以降、ライブラリーに絞ったコンピで良さげなのを探して聴くようにもなりました。
しかし、この方向も掘り出すとキリがないでしょうね。もし、本腰を入れてやるなら、いっそ配信買いにシフトした方がいいのですが。
ボリューム2もあって、こちらもなかなか |
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