2026-06-27

Thomas Group / Hollywoodland 1966-1969


1960年代後半に活動したグループのフォーク・ロック~フラワー・ポップ集。P. F. スローン&スティーヴ・バリーが制作を手掛けていると聞いて興味を持ったのですが、2017年にHanky Panky Recordsという会社から数量限定生産されたもので、ちょっと手に入れにくい編集盤ではありました。

主役であるトーマス・グループというバンドはデビュー時にはハイスクールの生徒だったようで、レコードでの演奏はほぼハリウッドのスタジオ・ミュージシャンのよう。Dunhillよりシングルが四枚リリースされており、それらの新規ステレオ・ミックスからこの盤は始まります。シングルの三枚目までをスローン&バリーが作曲、プロデュースを手掛けていて、いかにもこのコンビらしい端正な仕上がりになっています。“Autumn” はゲイリー・ルイス&プレイボーイズで知られる曲ですが、こちらはよりストレートな作りで作者ヴァージョンという趣。また、” I've Got No More To Say” は前年に出たグラス・ルーツのファースト・アルバムにも入っていて、同じようなつくりなのですが、すこしテンポを早めたこちらの方がよりビートルズっぽい感じがします。
‘67年にはスローン&バリーのパートナーシップが解消され、四枚目シングルはスティーヴ・バリー単独での制作に。その ”Is Happy This Way” はメロウなサンシャイン・ポップで、作者のスーザン・ハーバーはサークルの “Please Don't Ever Leave Me” を書いたひとであります。

続いて収録されているのは1968年に録音された未発表トラックが10曲。Dunhill契約時のものがふたつで、残りはデモみたいなものですね。メンバーが自分たちで演奏しており、曲もほとんどオリジナルですが、意外なくらいしっかり作られたポップソングもあって、いかにもレイト・シクスティーズらしいメランコリックなテイストはなかなか。コマーシャルな個性があるかというとわからないですが。
そして、翌年に彼らはVMCという会社よりMorning Sunという名前でシングルを出します。こちらは再びL.A.のセッション・ミュージシャンたちによる演奏で、バッキングコーラスにはアソシエイションのメンバーが3人参加しているそうです。

この盤の最後にはもう一度Dunhillでのシングル曲が今度は元のモノラル・ミックスで収録されています。ステレオ同様、こちらも凄くクリアな音で、馴染みのない会社からのリリースながら、ちゃんとしたマスターを使用していることが伺えます。
とは言え、そんな血眼になって探すほどの盤ではないか。わたしの場合は数年に一度、P. F. スローン熱が高まってしまうので。