1969年リリース、ドイツ製ジャズボッサ歌謡。
'60年代後半にはセルジオ・メンデスのブラジル'66がバカ売れしていたため、その音楽的フォーマットを踏襲したようなグループが世界中で生まれていました。このダニエラ&アンも女性二人のヴォーカルであり、ボサノヴァのリズムに乗せて、英詩で唄っています。
何だかヨーロピアンな哀愁メロディと、ヴォーカルに深く掛けられたエコーが昭和歌謡な感じで、レコード屋はこれを「ラウンジ感覚」とかなんとか呼ぶのだろうな、シタールなんかも鳴ってるし。また、タイトルには「Samba-Soul-Beat」とありますが、ソウル的な要素は殆ど無いです。
演奏にはドイツの一流どころが当たっているらしく、なんと、あのダスコ・ゴイコヴィッチが参加! とか言っても、さっぱり。かの国のミュージシャンは全くわからないな。
ポップスとしては、どこか重さというか、商売として吹っ切れてないところがあって、ミュージシャンとしての主張が残ってしまっているけど、今聞くとそれが逆に聴き応えがあって格好いい。
歌はそれほど上手くないような可愛い系ですが、スキャットなどは雰囲気良くはまっているかしら。悪くないです。
楽曲は良く出来てるし、変わったポップスが好きなひとには合うんじゃないでしょうか(凄く曖昧な表現だな)。
さて、CDのライナーノーツを読むと、このグループはライヴやプロモーションを全くせず、アルバム一枚を残して消滅した、とあります。これを見て僕は、ははあ、さては、と。
こういうワンショットの企画アルバムなんてのは、セッションマンたちがレコードを完成させた後になってから、グループ名やコンセプトらしきものをでっち上げることが多い。きっと、実際に唄ってる女性はそもそもダニエラでもアンでもないんじゃないかな。でもって、ジャケットに写ってるのも音楽とは全く関係ないモデルさんたちでは、と思ったわけです。だって若い黒人と白人の女の子が唄ってて「Black & White」なんてタイトル、いかにも作り物っぽいじゃない。
で、検索してみました。すると、Ann Helstone は確かにライナーにあるようにミュージカル「ヘアー」に参加しているし、Daniela Milatovic もいくつかのレコードを出しているようです。なるほど、唄ってるのは確かにダニエラとアンかもしれない。けれども、それがジャケ写の二人とは限らないよね。
続いて画像検索。するとダニエラさんのレコードを掲載したウェブサイトに突き当たりました。
似てるな...。これは同一人物かな。
どうやら僕が間違っていたようだ。何でも裏を読むのは良くないね、反省。
ところが、更にいろいろと検索していると、ダニエラとアンの本職はストリッパーだという噂がある、てな文章に出くわした。更には、裏付けになる写真まで揚げられている。
何だかよくわからなくなった。
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