2014-01-20

Lou Courtney / I'm In Need Of Love


ルー・コートニーというシンガー/ソングライターの1974年、Epicからのアルバム。プロデュースはコートニーとジェリー・ラゴヴォイ。ラゴヴォイというと'60年代のニューヨーク・ディープ・ソウルにおける功労者、という存在なのだけれど、この作品は時代を反映した都会的でメロウなソウルです。

収録されている全曲がコートニー本人によるオリジナルで、これが良いメロディ揃い。転調を多用する作風のようで、それが曲に意外な奥行きをもたらしています。ちょっと展開が読めないものもあって、"Since I First Laid Eyes On You" なんて曲、僕はグレン・ティルブルックを連想しましたよ。
サウンドのほうはスウィートなものもファンキーなものもやり過ぎず、濃過ぎずの加減がちょうどいい塩梅で。その風通しの良さが展開をはらんだメロディを生かすように、うまく作用していますね。特に "I Don't Need Nobody Else" がクールで格好良いミディアムに仕上がっていて、ジョニー・ブリストルをも思わせます。
また、コートニーのボーカルはマーヴィン・ゲイ・フォロワーという趣のもの。本家ほどの強烈な色気こそありませんが、軽快なバックとの相性は申し分なし。

このひとは'60年代半ばから裏方としても活動していたようで、そのせいか、とても丁寧に作られているような印象です。
個性は控えめながら、その分、繰り返し聴くことで魅力が深まっていくような一枚かと。

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