2018-07-17

The Who / Live At The Fillmore East 1968


50年前の4月6日、ニューヨーク公演の演奏。
当初、ライヴ盤を作るべくこの日とその前日の公演が録音され、それらからピックアップしたアセテート盤も作成されたがお蔵入りに。そのアセテートをソースにしたブートレッグも古くから出回っていました。
今回のリリースは4トラックをレストア、新たにミックスされたものであります(なお、ライナノーツによれば5日のマスターテープは行方知れずだそう)。

音の方は'60年代のライヴということを考えれば、かなりいい。演奏のほうも当時のザ・フーだからいいに決まってら。他にはモンタレー・ポップ・フェスティヴァルくらいしかないわけだし。
とはいっても30分を超える "My Generation" は実は10回あまりしか聴いていない。どうもとりとめが無いようで疲れる。一番いいのが、ロジャー・ダルトリーが "f-f-f-fade away" と歌っている途中でジョン・エントウィッスルが勝手に "fade away!" と叫ぶところだったりする。

このライヴが行われたのはサード・アルバム「Sell Out」の本国でのリリースから4ヵ月も経っていないころ(アメリカだと3ヶ月)で、その「Sell Out」からの曲も演奏しているけれど、ここでは完全にサイケデリックを脱している。バンドとしては既に'70年代以降のモードに移行しているようである。ハアアアド・ロック!

それにしてもフーのサウンドというのは独特だ。そして、ライヴだとさらに硬質でドライな印象を受ける。ベースはトレブル強め。タウンゼントのギターは暴力的でありながら繊細、歪んでいるけれど一音一音はクリアに聞かせる。キース・ムーンについていうと、ドラムキットが大きくなってからは精彩を欠いていった印象を持っているのだが、この時代はまだ手数の多さがグルーヴを邪魔していなくて、いいですなあ。

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