2025-08-30
Cal Tjader / Amazonas
カル・チェイダーはリーダー作の数が少なくないので、キャリア全体をわかろうという気は起りません。けれど、ハズレが少ないという印象はあるので、見かけたらとりあえず聴くようにしています。
「Amazonas」は1976年の作品。カバー表に「Produced by AIRTO」と書かれているようにアイアート・モレイラ制作で、参加ミュージシャンもその人脈のようです。アレンジャーはジョージ・デュークで、彼も演奏に入っています。
音楽の方はこの時代らしいブラジリアン・フュージョンで、シンセが活躍するもの。主役のチェイダーさんはマリンバ、ヴァイブを使い分けています。が、マリンバのまろやかな質感は、派手目の音作りにおいてはやや厳しい。決してサウンドの中に埋もれてはいないし、テーマにソロにと見せ場は十分に与えられているのだけれど、曲を聴き終えたときに耳に残るのはシンセの響きなんですね。なんだか、アイアートとジョージ・デュークが仕切るバンドにひとり、ゲストとして入っているような感じ。
一方で、ヴァイブになるとサウンドにしっかり混じり合っている感じがして、違和感がない。特にやや落ち着いたメロウな曲になると主役感がちゃんと感じられます。
音楽そのものは耳当たりがよく恰好いい、涼やかな一枚で、この夏はずっと聴いていました。売れてる若いやつらに任せてみたよ、みたいなものだったのかもしれませんが、チェイダーのリーダー作である、ということにさほど重きを置かなければ、とてもいい。
ところでCDサイズだとわかりにくいのだけれど、このカバーアート、イラストなのね。一見、船体のようなのは巨大な楽器群という変なセンスであります。
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