2010-03-21

The Monkees / The Birds, The Bees & The Monkees

ライノ・ハンドメイドからモンキーズの5枚目のアルバム「The Birds, The Bees & The Monkees」(1968年)が3枚組ボックスになって出ました。 モンキーズの4枚目までのアルバムは通常のライノからステレオ+モノラルミックスの2枚組でリイシューされてきたのだけれど、今回はハンドメイドレーベルということで数量限定です。まあ、これまで出してきたリイシュー盤が期待されたほど売れなかったのだろうな。モンキーズファンというものの母数は相当に多いと思われるのだが、未発表曲やミックス違い、アウトテイクまで欲しいという層がそれほどないのだろう。ポップミュージックとは難しいものだな。

さて、今回のリリースはライノ・ハンドメイドだけあってマニアックなつくりです。ステレオ、モノとボーナスマテリアル合わせて88曲入りであって、全体の3分の2以上がレアトラックという仕様。また、音のほうは当然ながら良いです。特にステレオミックス。モノラルのほうはこれまでのリイシューのレベルからするとクリアさが少し落ちるんでは、という気がします(尤もこのアルバムについてはアナログのモノラル自体が結構レアらしいので、収録されただけでも喜ばしいことかも)。
パッケージも凝っていて、20cm弱のケースの表面は3D仕様になっています。中を開けてみると、大判のブックレットがあり、3枚のCDは紙ジャケットに収納。底のほうには当時の広告のレプリカのようなものが。あと、なぜか可愛いバッジもあって。

この 「The Birds, The Bees & The Monkees」というアルバムは裏ジャケットに "Produced by The Monkees" と書かれているように、先行してヒットしたシングル "Daydream Believer" を除くすべての曲をモンキーズ自身がプロデュースした作品であります。といっても、実際にはそれぞれのメンバーが自分の曲をスタジオミュージシャンを使って仕上げ、それを持ち寄ったものであって、グループとしての共同作業はあまり無かったようです。それゆえ、自分で曲を手掛けないミッキー・ドレンツは歌入れ以外ではやることがなく、スタジオを空ける期間も多かったとか。このボックスセットのブックレットには当時の写真が満載されているのだけど、それを見てもメンバーが揃って写っているものがごく僅かしかなく、レコーディング・アーティストでのモンキーズはこの時点でグループとしては機能しなくなっていたのかも知れません。
また、メンバーだけに任しておくとシングル切れそうなものができないだろう、てんでトミー・ボイス&ボビー・ハートが送り込まれて来ていくつか曲を制作しています(プロデューサーとしてはクレジットされていないですが)。

曲としてはデイヴィー・ジョーンズの甘くゴージャスなポップソングもいい出来ですが、今の目から見るとマイケル・ネスミスのカントリーポップが時代の先を行っていた感じですね。サイケ風の試みも実に意欲的。ボイス&ハートの曲はカッチリ出来過ぎて、逆にこのアルバムでは浮いてるような感じです。
また、レアトラックには当時に正規リリースされた曲と比べても遜色無いものも少なくなく、メンバーの創作意欲が充実していたことが伺えます。中でも、ピーター・トークが(モンキーズのオーディションに落ちた)スティーヴン・スティルスと二人だけで演ってるデモはちょっと異色です。

ライノにはなんとか「The Monkees Present」までリイシューしてもらいたいけれど、無理かなあ。
とりあえず「Head」はピカピカの反射ジャケットを再現していただきたいものです。

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