さて、今回のリリースはライノ・ハンドメイドだけあってマニアックなつくりです。ステレオ、モノとボーナスマテリアル合わせて88曲入りであって、全体の3分の2以上がレアトラックという仕様。また、音のほうは当然ながら良いです。特にステレオミックス。モノラルのほうはこれまでのリイシューのレベルからするとクリアさが少し落ちるんでは、という気がします(尤もこのアルバムについてはアナログのモノラル自体が結構レアらしいので、収録されただけでも喜ばしいことかも)。
パッケージも凝っていて、20cm弱のケースの表面は3D仕様になっています。中を開けてみると、大判のブックレットがあり、3枚のCDは紙ジャケットに収納。底のほうには当時の広告のレプリカのようなものが。あと、なぜか可愛いバッジもあって。
また、メンバーだけに任しておくとシングル切れそうなものができないだろう、てんでトミー・ボイス&ボビー・ハートが送り込まれて来ていくつか曲を制作しています(プロデューサーとしてはクレジットされていないですが)。
曲としてはデイヴィー・ジョーンズの甘くゴージャスなポップソングもいい出来ですが、今の目から見るとマイケル・ネスミスのカントリーポップが時代の先を行っていた感じですね。サイケ風の試みも実に意欲的。ボイス&ハートの曲はカッチリ出来過ぎて、逆にこのアルバムでは浮いてるような感じです。
また、レアトラックには当時に正規リリースされた曲と比べても遜色無いものも少なくなく、メンバーの創作意欲が充実していたことが伺えます。中でも、ピーター・トークが(モンキーズのオーディションに落ちた)スティーヴン・スティルスと二人だけで演ってるデモはちょっと異色です。
ライノにはなんとか「The Monkees Present」までリイシューしてもらいたいけれど、無理かなあ。
とりあえず「Head」はピカピカの反射ジャケットを再現していただきたいものです。
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