2015-02-16
Robert Lester Folsom / Ode To A Rainy Day: Archives 1972-1975
ロバート・レスター・フォルサムが唯一のアルバム「Music And Dreams」(1976年)をリリースする以前、友人たちとともに制作していた音源です。昨年、米国のAnthology Recordingsというところから出されました。
元々は2トラックのオープンリールで録音され、それを8トラックテープにコピーしたものを知り合いに向けて売っていたのだそう。こう書いても若い人には何のこっちゃ判らないだろうな。8トラというのは大昔のカーステレオにも使われていたのですが。
学生が自分の家や倉庫などでレコーディングしたテープなので、音質は良くないし録音バランスもラフ。元が2トラックとあって、いくつかあるインストを除けばモノラルに近い定位のミックスです。
しかし、えらいもので曲のほうは悪くない。自主制作ものにありがちな独りよがりなものがなく、どれもはっきりとしたメロディを持ちコンパクトにまとまった曲ばかりです。
「Music And Dreams」を聴いたときにもちょっと思ったのだけれど、ニール・ヤングの影響が感じられるものがありますな(ちなみに2トラックで初めて録ったのが "Southern Man" だったそうだ)。"On And On" というちょっとヘビーな曲など、本当にニール・ヤングそっくりなのだが、出来は凄く良い。他では "See You Later, I'm Gone" というのが "Helpless" っぽいな。
また、"Show Me To The Window" は「Music And Dreams」にも収録されていた曲で、こちらのヴァージョンはさらに飾らないというか、フォーキーらしい仕上がりです。
全体に「Music And Dreams」ほど落ちついてはおらず、若々しい表現でありますが、メランコリックなメロディはやはりこのひとの持ち味。ただ、このサウンドではちょっと他人には勧めにくいかな。
ところでこの作品のリイシュー・プロデューサーとしてクレジットされているのが、何とドン・フレミング。同名異人ではないかと思ったのだが、まさにティーンエイジ・ファンクラブやソニック・ユースのプロデュースも手がけていた当人らしい。何でもロバート・レスター・フォルサムとドン・フレミングは若い頃からの友人だったとか。いやあ、わからないものだ。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿