2017-06-12

The Rolling Stones / Their Satanic Majesties Request


「Sgt. Pepper's~」を聴いていたら、なんとなくレノン&マッカートニーが参加している "We Love You" や「Their Satanic Majesties Request」(1967年)も聴きたくなった。

このアルバム、あまり良い評判を聞かないのはメンバー自身がぼろくそに言っているというのも大きいのだろうが、まあ確かに退屈な曲も多い。アレンジだけで持たせました、みたいな。"Sing This All Together (See What Happens)" などはとりとめのないいくつかのセッションをつなぎ合わせただけのように思える。しかし、出来が落ちる曲があるのはこれ以前のアルバムでも同じことがいえるのだけどね。
一方で、サイケデリックとストーンズの喰い合わせというのは、どんなものかしら。なるほど "She's A Rainbow" は大した出来だけれど、あとサイケポップとして魅力を感じるのは "The Lantern" と "2000 Light Years From Home" ぐらいで、ほかの曲ではアイディアが未整理なまま突っ込まれているよう。それより、むしろサイケデリックな意匠以外のところに良さを感じることが多い。"Citadel" におけるワイルドなギターのコードリフ。"2000 Man" のアコースティックパートに漂うリリシズム。そしてキンクスのような "On With The Show"。

個人的にはこのあたりの時代に作られたアルバムの多くは、ステレオ・ミックスのほうがカラフルで楽しいのだけれど、「Their Satanic~」に関してはモノラルのほうがタイトで、バンドらしさを強く感じられるようで好みかなあ。

ところで、このアルバムのミックスとマスタリングは米国でなされ、カナダ以外の他国ではそこからのコピー・マスターが使用されていた。だから、USプレスこそが真のオリジナルだと主張するひともいる。あと、UK盤のモノラルはプレスによってはステレオからのフォールド・ダウンのものもあるらしい。なんだかややこしい話ではあります。

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