2020-02-09

The J.B.'s / More Mess On My Thing


昨年出た、コリンズ兄弟をフィーチャーしたJB'sの発掘音源。3曲しか入っていないが、お腹いっぱいになれます。

タイトルにもなっている "More Mess On My Thing" は1969年の録音なので、厳密にはJB's としてではなく、コリンズ兄弟らがやっていたグループの、ジェイムズ・ブラウン監修下におけるデモ録音です。まあ彼らは翌年にはオリジナルJB'sとなるわけだけれど、JB'sとしてはちょっとラフでやや軽い印象(ドラムがタイガー・マーティンというのもあるか)。
勿論、格好はいいしデモらしい生々しさは好みであります。演奏の中心は完全にブーツィーで、天衣無縫といった感じ。凄いもんです。

2曲目の "The Wedge" は不穏かつクールな雰囲気を湛えた曲で、正真正銘のJB's。腰の据わった演奏は、当然にして目茶目茶格好いい。クライド・スタブルフィールドはやはり、格が違うという気がします。

アナログ・リリースではB面全てを占める "When You Feel It, Grunt If You Can (Complete Take)" は「These Are The JB's」に収録されていた曲の完全版で、22分に及ぶファンク・ジャム。いきなりクール&ザ・ギャングの "Let the Music Take Your Mind" から始まり、その他ミーターズ、スティーヴィー・ワンダー、ジミー・ヘンドリクス、ビートルズの曲が織り込まれているのだが、色々あり過ぎてファンクとしてはやや盛り上がり切れないような印象を受ける。格好ええんやけどね、ええんやけど、曲というよりジャムですね、やはり。

なんにせよ凄く楽しい一枚なのだが、まあ、一通り聴いたファン向けのリリースです。

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