あまり話題になっていないような気がするのだが、スモール・フェイシズのデラックス・エディションであります。英米で発売日が違うようで、とりあえずイミディエイト期の2セットが到着しました。
パッケージは同じユニヴァーサルからのキンクスのリイシューと良く似た感じです。
ケニー・ジョーンズとイアン・マクレガンが監修、ということになっており、ブックレットにも二人のコメントが多く盛り込まれていますな。ただ、各トラックの詳細なデータが記載されていないのは残念。
リマスターの方は、まあ、良いんではないでしょうか。一応、2009年に出たものと聞き比べてみたのだけれど、劇的に改善されたわけではないにしろ、こっちのが音圧は控えめながら自然な鳴りという印象を受けました。
マスターテープの箱の写真も載っていますが |
個人的に、彼らのアルバムの中で一番良く聴いたのはイミディエイトでの一枚目の方の「Small Faces」(1967年)です。デッカ時代の、俺らのR&Bをぶちかますぜオラオラ、的な曲も好きなのだけれどね、こちらの「Small Faces」での膨らみの感じられる曲が自分には合っているかな。
フォークロック的な曲調にサイケがかったアレンジがいい具合に起伏を生み出しているようで、どの曲も一筋縄ではいかない展開であります。 "Get Yourself Together" のようなアップでも余裕が感じられる仕上がりが楽しい。
ロニー・レーンが唄う曲が多いのも、メロウでいいんだなあ。何故か米盤の「There Are But Four Small Faces」からは外れているものが多いんだけど。
あと、インストの "Happy Boys Happy" も凄く格好良いね、うん。一見、ただのMG's気取りのようだけれど、モッズから一歩進み出た感じがするよ。
スモール・フェイシズのものでは一番、楽しそうなアルバムだと思います。これが、次作の「Ogdens' Nut Gone Flake」になると楽曲の出来不出来が大きすぎて、通して聴いてると飽きてしまうのだけれど。
しかし、"Something I Want To Tell You" のテープ転写みたいなボーカルは直らないのね。
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