2012-06-09

The Beach Boys / That's Why God Made The Radio


ビーチ・ボーイズのニュー・アルバム「それゆえに神はラジオを創りたもうた」。収録曲の殆どには、ブライアン・ウィルソンのソロアルバム「Imagination」(1998年)のプロデューサーであったジョー・トーマスが共作者としてクレジットされている。

聴く前にはなんとなく、ブライアンのソロに他のメンバーが参加したようなものになっているのだろうな、と思っていたのだけれど、全然違った。勿論、カールとデニスはいないし、ジェフリー・フォスケットが全面的に活躍しているけれど、これはビーチ・ボーイズだわ。
ジョー・トーマスのインタビューによれば、タイトル曲 "That's Why God Made The Radio" は「Imagination」の後に作っていたものを、ビーチ・ボーイズ用にずっとキープしていたそうなのだ。ブライアンの中ではソロとビーチ・ボーイズは別物、という線引きがあるのだろう。

単なるファンのノスタルジーかもしれないけれど、マイクやアルらの声と一緒になることで起こる特別なバイブレーション、それを信じて作られた音楽ではないだろうか。
また、ここ最近のブライアンのソロアルバムと比較すると、気張っている感が抜けていて、ずっとナチュラルに美しく仕上がっているとも思う。しかし、個人的にはなんだか感情がうまく整理できないなあ。

確かに、新しいものなどひとつもない。だが、それがどうしたというのだ。
ビーチ・ボーイズという魔法がここに再生している、それで充分ではないか。

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