2014-04-07

Lesley Gore / Girl Talk


レスリー・ゴア、4枚目のアルバムでリリースは1964年。
プロデュースはクインシー・ジョーンズ、アレンジはクラウス・オガーマンという、レスリー・ゴアにとってのいつものチーム。サウンドは華やかで明るく、まさに'60年代前半のアメリカン・ポップ王道、という感じですね。少しリズムが強調されてはいますが、パーカッションやハンドクラップらでの補強によるものであって、軽やかさを損なっていないのは流石。
レスリー・ゴア本人の唄については今更ですが、正確であり、スロウであってもべたつかないキレの良さが好ましい。また、エリー・グリニッチらによる力強くも爽やかなバックグラウンドボーカルは、ガール・グループものに通じるテイストを濃く感じさせます。

収録曲では、そのグリニッチとジェフ・バリーによる2曲、"Look Of Love" と "Maybe I Know" がハイライトなのですが、ちょっとクールで蓮っ葉な感じの "Hey Now" やR&B的なフックを持つ "Wonder Boy" も良いな。


ところで、このアルバムは最近になって英Aceよりボーナストラック13曲を加えてリイシューされたのだけれど、このボーナス部分の構成がちょっと妙。前年にレコーディングされながら当時は未発表であった(そして後に独Bear Familyによって発掘された)ものが4曲、残りが翌'65年にリリースされたシングル&アルバム曲となっていて。これを見る限り、今後Aceからレスリー・ゴアのカタログが次々と出されるわけではないようですね(「California Night」あたりは出そうな気はしますが)。編者であるミック・パトリックの意図として、ブリティッシュ・インヴェイジョン前後のアメリカン・ポップ・ミュージック、その最良の部分をこのCD全体を使って照らし出してみたのかな、なんて思うのだけれど。
そのボーナス部分ではシェルビイ・シングルトンがプロデュースした "I Just Don't Know If I Can" がロネッツを意識したような仕上がりで興味深い。

あえて注文をつけるなら、"Look Of Love" のシングルヴァージョン(スピードを上げた上でスペクター風の味付けを加えたもの)も収録して欲しかったな。

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