ブレント・キャッシュ、三年振りのセカンドアルバム。まさに忘れた頃に、という感じ。
冒頭からヴァン・ダイク・パークスを思わせるオーケストレーションで、すぐに心を掴まれてしまった。今作はインストゥルメンタルのスケールが増しているかな。アレンジの幅も広くなっています。
とは言っても勿論、芯になっているのは相変わらずの素晴らしいソングライティングであります。
現在ではもはや誰も書こうとしなくなった種類の、自然な美しさを誇るメロディ(バート・バカラックやブライアン・ウィルソン、ポール・マッカートニー等、クラシックなソングライターの名前が引き合いに出されて、捻りの効いたポップソングなんて表現されているものでも、実際聴いてみると不自然なテンションノートや強引なコードチェンジでもって無理やりフックを作ったようなものばかりで、ガッカリさせられてしまうことが少なくないのですよ)。
かつては本道であったものが、時代ともに一般的ではなくなりつつある音楽、という気もします。だからこその三年のインターバル、という。
けれども、懐古的というわけでは一切ない。キャッチーでかつ、今、ここでのきらめきが溢れ出ているようで。
スペシャルサンクスにルイ・フィリップの名があるのもなんだか納得。
サンシャインポップやネオアコのファンにも聴いて頂きたい、良い曲がぎゅっ、と詰まったアルバムです。
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