このリイシューは我が国でも待ってたひとは結構いるのではないかな。
1960年代から活動していた英国のソングライターチーム、アーノルド=マーティン=モローがバタースコッチ名義で'70年にリリースした唯一のアルバムが、シングル曲を加えてCD化されました。いくつか漏れているものがありコンプリート集とはいきませんでしたが、まずはこうやって出されたのはめでたい。
バタースコッチは裏方さんによるユニットだけあって、ツボを得た曲作りが魅力のMORポップスで、親しみやすく、すぐに口ずさめそうなメロディが良いですわ。ちょいセンチメンタルな感じが日本人好みですな。
バックの方はストリングがばっちり入っているものの重たくはならず、風通しの良い爽やかな仕上がり。そこに乗っかるボーカルは優しく、少し泣きが入っていて、さながら昭和歌謡という趣。
アルバムとしてはバブルガム風のものと、もう少し落ち着いた曲調のものが良い塩梅で並んでおります。
サウンドの独創性なんてものは無い予定調和なポップスですが、理屈抜きに楽しめる佳曲が揃っていて、トニー・マコウリィなんかが好きなひとなら気に入るのでは(そういえば彼らはエディソン・ライトハウスにも曲を提供していたのだな)。日本でのみヒットしたという "Surprise, Surprise" という曲などはフライング・マシーンのようでありますよ。
0 件のコメント:
コメントを投稿