プレジャー・フェアは女性一人を含む四人組のヴォーカルグループ。後にブレッドを結成するロブ・ロイヤーが在籍し、1967年にリリースされたアルバムのプロデュースはデヴィッド・ゲイツが手がけています。
音のほうはソフトで美麗なコーラスを生かしたフォークロック。管弦やハープ等も入ってカラフルでクラシカルな感じが付加されているのだけれど、決して大げさにはならずむしろ全体に抑制された感じが好感。ハル・ブレインのドラムは派手なことはしてないけれど演奏を引き締め、甘さに流れ過ぎないようにするのに大きな役割を果たしていると思います。
メンバーによるオリジナル曲はバブルガム的なキャッチーさこそ薄いですが、どれも良くできていて繰り返し聴くほどに良くなってきますよ。
4曲あるカバーもそれぞれちゃんと考えられていて、安易なつくりのものが無い。ヴァン・ダイク・パークスの "Come To The Sunshine" は曲の進行に伴って変化していくアレンジが万華鏡のようでありますし、当時の映画の主題歌 "Barefoot In The Park" もヴィブラフォンがジャジーな雰囲気を醸していてセンスの良さを感じます。
細かなアレンジの妙と押し付けがましさのない品の良さが嬉しい、当時のLAポップの洗練が楽しめる一枚。もっと話題に上ってもいいアルバムだと思うんだけどなあ。
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