1970年、ヴァン・マコイ制作の甘茶ソウル、プレジデンツという三人組ボーカルグループ唯一のアルバムです。
CDリイシューの副題には「THEIR GREATEST HITS」とありますが、実際はアルバム全曲にシングル曲一つを追加したもの。
裏声リードとコーラスが強烈な個性こそ無いけれど瑞々しくも爽やかで、これは気持ち良いなあ。程々の濃さが風通しの良さに繋がっており、スロウ、ダンサーとも切なさを湛えつつ軽やかなポップスに仕上がっていますよ。曲によっては'60年代的なセンスが残っているのも好みです。
制作はおそらくニューヨークなのだと思うのだけれど、曲調はデトロイト風であったりシカゴ風であったり。それによって、アルバム通して聴いても単調に陥らないバラエティが出ていると思います。ミディアムではちょっとシャイ・ライツっぽいものもあって、これも良い。
そんな佳曲揃いの中でも、ヒットしたタイトル曲がやはり一つ抜けていますね。これもシカゴっぽいスタイルですが、繰り返し聴いても飽きがこない出来で、まさしくクラシック。
また、この曲をはじめ五曲がプレジデンツのメンバーの手によるオリジナルなんだけれど、それらが残りのヴァン・マコイ作のものと比べても全く見劣りがしない、というのもなかなか。
甘茶好きは勿論、特にソウルファンでなくともいける一枚ではないでしょうか。
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