1910フルーツガム・カンパニーにも携わった作曲/プロデュースチーム、リード・ワイトロウとビリー・カルーチ。その二人によるワンショットのスタジオプロジェクトがゴールデン・ゲイト、1969年リリース。
鍵盤を中心にすえたバンドサウンドをホーンセクションがバックアップ、というスタイルでコンセプトとしてはバッキンガムズやスパイラル・ステアケースの線を狙ったそうでありますが、こちらのほうがやや甘くてMOR寄りかな。なお、ホーン・アレンジはソルト・ウォーター・タフィーでも仕事をしている、ミーコ・モナードが手がけています。
音像には若干奥行きに欠ける感があって、そこがちと残念。
バブルガム出身とはいえ、ふたりの手による楽曲には安っぽいところは微塵もなく、転調をうまく効かせ、洒落ていて都会的なセンスを感じさせるもの。
サンシャインポップ王道、と言いたくなる乗りのいいミディアムからバート・バカラックの線を狙ったメロウなものまで、どれも良い出来で捨てるものが無いですね。
また、コーラスアレンジは明らかにフォー・シーズンズを意識したものなのですが、これが厚みがあり、大きな効果をあげています。唄っているのはなんとトレイドウィンズとのこと。勿論、アンダース&ポンシアはとっくにいませんが、彼らはさまざまなポップスのレコードにバックコーラスで参加していたようです。
突出した一曲はありませんが、フォー・シーズンスの若版としても聴けて、悪くない一枚ですな。フランキー・ヴァリがいればもっと良かったのに。
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