2012-09-16

Billy Preston / Club Meeting


ビリー・プレストンが1967年に出したライブ盤、なのだが。
僕の手元にあるのは前年に出た「The Wildest Organ In Town!」とカップリングされたCDで、これ以外の形態で「Club Meeting」というアルバムは見たことがない。オフィシャルのディスコグラフィーにも「1967 Club Meeting」とは書いてあるのに、ウェブ上でいくら検索してもアナログ時代のジャケットは見つからなかったし、持っているという記事も無かった。言ってもそれなりに名前のあるミュージシャンで、しかもキャピトルから出たものなのだから、たとえばeBayあたりで何かしらヒットしそうなものだろうに。
ただ、この「Club Meeting」に入っている二曲をカップリングしたシングル盤はちゃんと存在するようだ。ひょっとしたらプロモオンリーとかの類のアルバムなのだろうか。

で、このCDなのだけど。ライブが録音された時期や場所も記載されてないというなかなか厄介なものだ。しかし、内容はいいぞ。インストと唄物が混在するR&Bショウで、観客の盛り上がりも相当に熱い。実は黒人婦女子のアイドルだったのかしら、というくらい。
「The Wildest Organ In Town!」では曲のキメのフレーズを叫ぶくらいであったビリーだが、ここでは堂々としたボーカルを聞かせてます。ジェイムズ・ブラウン・メドレーでは鍵盤を離れての唄いっぷりまで。

勿論、オルガンの方も全開で。中でも、スタンダードの "Summertime" ではまずいったん奔放なプレイを見せたあと、「ベートーヴェンならこんな風かな」と言うとクラシカルなフレーズを披露、さらに「レイ・チャールズが演ってるのを想像してみて」と言うやホーンセクションを従えた熱演。

謎のコーラスグループがまるまる一曲唄うものなんかもあって、全体としてはとっちらかった内容なんですが、それも含めて'60年代的な熱気がパッケージされたライブ盤だと思います。
後にアップルからの「Encouraging Words」にも収録されることになる "Let The Music Play" は、ここでのヴァージョンの方が数段格好良いですぜ。

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