2013-04-15
The Sugar Shoppe / The Sugar Shoppe (eponymous title)
カナダで活動していたボーカルグループ、シュガー・ショップ。彼らが1968年にCapitolで出した唯一のアルバムがNow SoundsからCD化されました。
制作はLAであって、演奏にはハル・ブレインやキャロル・ケイといった名前がクレジットされています。プロデュースはアル・ディ・ローリー、アレンジはモート・ガースンが担当。
男女2人ずつという編成はママズ&パパズのフォロワーっぽく、実際にそういう曲もあるのですが、こちらは男声が細めなせいか比較すると軽量級という感じであり、可愛らしさが持ち味にもなっています。
アルバムに収録されている11曲のうち7曲がカバーですが、それぞれバラエティの感じられる出来。
冒頭のドノヴァン "Skip-A-Long Sam" はオールドタイミーな仕上がりがで楽しいし、ポール・ジョーンズが主演した映画「Privilege」の主題歌は見事にフォークロック化されています。ボビー・ジェントリーの "Papa Won't You Let Me Go To Town With You" はジャズボサぽい曲調で、ちょっとキャロル・キングの "Raspberry Jam" を思わせるところもありますが、コーラスが見事に決まってます。
中でも特に良いと思ったのはトニー・ハッチ&ジャッキー・トレント作の "Take Me Away"。転調とともに雰囲気も変化するのが格好良く、いかにもトニー・ハッチらしい。
対して、メンバーの手によるオリジナル曲も決して悪くないのだけれど、ナイスなカバーの数々と比べるといまひとつ地味かな。
ボーナストラックとしてはモノシングルヴァージョンの他に、アルバムリリースの翌年にEpicから出されたシングル曲のアセテート起しが入っていて、これらがなかなか良いです。うち、ローラ・ニーロの "Save The Country" が力強くも華やかで気に入りました。
全体に繊細なアレンジが光る作品ですが、これで突き抜けた一曲があったら、という感じもします。ともかく、サンシャインポップのファンなら楽しめるのでは。
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