ふふふ。
僕にとってはミステリを積極的に読みはじめるきっかけとなった作品です。初読時の印象が凄すぎたため、逆に今まで再読することが出来なかったのだな。
今の版にはマシュー・プリチャードによる序文がついているのですが、これは後から読んだほうがいいかも。
あと、昔読んだときは事件の舞台が「インディアン島」だったのが「兵隊島」になっていますね。作中のマザー・グースの歌詞も変わってますな。まあ、もともとは「インディアン」ではなくて「ニガー」だったらしいので、かまわないといえばそうだけれど(ただ、カバーイラストが合わなくなるのだが)。
内容についてはいまさら説明することもないか。無駄が無く、力強い作品であります。
そして、古典に物足りない点を見出した後の人々は自らの改案を提示していったのだが、それらの手順の多くでは元にあった効果を弱めることになったり、あるいはごてごてしてしまってスマートさを削いでしまっているように思う。
更に言うとオリジナルは、子供っぽさや馬鹿馬鹿しさをすれすれのところで回避することに成功していると思うのだ。
基本的にはサスペンスといってよいのだけれど、再読することによって伏線もたっぷり盛り込まれていることに気付きました。基本にして完成形。
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