2013-06-16

Van Dyke Parks / Songs Cycled


ヴァン・ダイク・パークスのニュー・アルバムは2011~12年に自主レーベルよりリリースしたシングルをまとめたもの。

制作時期や参加メンバーは曲ごとにバラバラなのだけれど、どれも唯一無二のヴァン・ダイクの音楽になっているのは確か。というか、なんだかとても濃いです。もう爺さんなのに全然枯れていないし、ポップスとしては明らかにトゥー・マッチ。
曲によっては音像がごちゃごちゃしていて、アイディア過多というか、複数のアレンジを同時に聴かされているような瞬間があります。オーケストラル・マッシュアップという趣も。何十回か聴いて、ようやくイメージをつかめてきたような気がしてきた。

音楽的には集大成といった感じで、実際に再演となる曲もあるのだけれど、聴いている間に、何度も過去のヴァン・ダイクの作品の断片が頭の中でオーヴァーラップしてきました。

ノスタルジックな心地よさ、あるいは優雅さや軽やかさは、むしろ過去の作品のほうが強かった。今作は美しくはあるけれど、同時に生々しさもあり、聞き流されることを拒否しているようである。そして、そのことが現代的であろうとするヴァン・ダイク・パークスの主張であるようにも感じられます。

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