そしてこちらは英国での四枚目。
初めて全てをオリジナル曲で固めたアルバムで、質の高い曲が多い分、逆に落ちるものが目立ってしまっているかも。
US編集盤を取り上げたとき、このUK盤のほうがジャケットは渋くて格好いい、と書いた。けれど、1966年にしては古臭いという気もする。実際の音のほうはそれまでよりもカラフルだし、サイケデリックにつま先を踏み入れているようなものもある。"Think" あたりは次作「Between The Buttons」に混じっていてもおかしくない。
シングルでリリースされたのは "Mother's Little Helper" と "Lady Jane" のカップリング。どちらの曲にもそれほどの愛着はないけれど、改めて "Mother's Little Helper" を聴いてみると、骨格はもろキンクスですな。メロディはフォークっぽくって、ミドルエイトの展開からはビートルズの影響を感じます。うん、なんだか面白い。
このあたりから、ブライアン・ジョーンズがスタジオにあったさまざまな楽器を弄り回しはじめ、それはサウンド面における貢献といえるかもしれないけれど、それとともに二本のギターが絡みあうことが少なくなっていく。
とりあえずは、まだこの頃には一枚岩だった、そう思いたい。まとまりはないけれど、バンドとしての充実を感じるアルバム。
最近は "High And Dry" がストーンズ流カントリーブルースの原型、といった趣で気に入っております。
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