2023-03-11
Out Of Nowhere: The White Whale Story Volume 2
2004年に出た、Rev-Olaによるホワイト・ホエールのコンピレイションの続編。ボリューム1の「In The Garden」がソフトサウンディングなポップスを中心にして編まれていたのに対して、こちらはガレージ・サイケな味付けのものが多くなっております。そういう曲の中だとクリークの “Superman” がよく知られているかな。後にREMがカバーした曲です。
シングル1、2枚しか出していないグループがさらに多くなり、レアリティという点での価値のあるコンピレイションだが、「In The Garden」の落穂拾いという感もありますね。
で、こちらの方で一番いいと思ったのはドビー・グレイ。ケニー・ノーラン作の ”Honey, You Can't Take It Back” はゲイリー・ゼクリーがプロデュースした軽快なポップ・ソウル。トニー・マコウリィ辺りを思わせる出来です。もう一曲の ”What A Way To Go” も都会的で洒落たミディアムに仕上がっています。
クリスマス・スピリットというのはシングルを一枚だけ作った即席グループで、タートルズのマーク・ヴォルマンとハワード・ケイラン(後のフロー&エディですな)、モダーン・フォーク・クァルテットのサイラス・フライヤーとヘンリー・ディルツ、バーズのジーン・パーソンズとグラム・パーソンズ、それにリンダ・ロンスタットらからなる(らしい)。面子を聞くと、ちょっとしたスーパー・グループではあるが、それらの名前はクレジットされているわけではなく、全員がシングルの両面に参加しているわけでもなさそう。プロデュースはMFQとタートルズ両方に関わりのあるチップ・ダグラス。
A面に当たる “Christmas Is My Time Of Year” は後期タートルズの演奏にゲスト・シンガーが入っている、という風な曲で、実際にタートルズのシングル集にも収録されている。
もう一方の“Will You Still Believe In Me” はストーン・ポニーズにいたボブ・キンメルの書いた曲。チップ・ダグラスとリンダ・ロンスタットによるデュエットで、タートルズ組は参加していないそうだ。“Will You Still~” の方はこの盤でしか聴けないのかな。
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