2011-01-22
Orange Colored Sky / Orange Colored Sky (eponymous title)
その筋では待望されていた、オレンジ・カラード・スカイが1968年にユニ・レーベルからリリースしたアルバムの再発。
このCDを出したスペインのピカードという会社はあんまり聞いたことがなかったので、どうかな、と思っていたのだけれど、音はちゃんとしてます。シングル・オンリーの曲も(板起こしっぽいですが)ボーナスで入っていて。
ただ、ブックレットにはレコーディング・データはおろか作曲クレジットも付いていないのが残念。
このアルバムのプロデューサーを務めたのはノーマン・ラトナーというひとで、マーク・エリックの「A Midsummer's Day Dream」も手がけております。
内容のほうはぴしっ、と造られた抜けのいいサンシャイン・ポップから、ゴージャスなストリングスの入ったMOR寄りのもの、あるいはこのレーベルらしくサイケ入ったB級感漂う曲まであって、統一感には欠けますか。
リードを取るシンガーは2人以上いて、一人はやや線が細いが甘い声で、軽快な曲にぴったり。もう一人はすこし深みがあって、ジョージィ・フェイムに似た感じ。これらをカウンターメロディの形でコーラスがサポートするスタイルですね。
演奏面では、ベースのセンスが良いです。よく歌うけど出しゃばりすぎない。ミディアム以上のテンポのものでは特にこのベースが効いてます。
楽曲は全てオリジナルで、総じてポップ。アルバム冒頭の "The Sun And I" はロン・ダンテが参加していたエイス・デイを思わせます。捻りのある歌いだしのメロディ、ハイトーンのボーカルも爽やかで、「パパパ」入りのコーラスも決まっています。ただ、この曲に限ってドラムの音がべったりしているのが残念。
また、"Knowing How I Love You" や "Sometimes" といった曲もトニー・ハッチ風のメロディ/アレンジで文句無しの出来栄えです。
正直、曲による質のばらつきはありますが、サンシャイン・ポップ、ハーモニー・ポップのファンにとっては間違い無し、当たりの一枚。興味のあるひとは、こういうマイナーなところからのものは有るうちに手に入れるが吉かと。
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