2011-01-16
Peter Anders / Peter Anders (eponymous title)
'60年代にヴィニー・ポンシアとのコンビで活動していたピーター・アンダースのソロ・アルバム。またしても韓国BIG PINKからのリイシューです。
このCDの元になっているのは1976年にタイガー・リリーというところから出たLPなのだけれど、その中身はというと、'72年にファミリー・プロダクションからリリースされたアンダースのファーストソロ「Peter Anders」の丸ごとに2曲加えたもの。つまり元々が復刻盤なわけですね(ジャケットは変えられているけれど)。
ファミリー・プロダクションというのはカーマ・スートラの社長であった、アーティ・リップがやっていたレーベルのようで、イノセンスからの付き合いでこのソロも作ったのでありましょうか。
クレジットがないので良く分からないのですが、LA録音のようであります。
サウンドは'70年代初期らしくSSW的なものに、ややスワンプ入って骨太。それに呼応してアンダースのボーカルも力がこもってます。ソフトサウンディングなものを期待すると違いますが、メロディはこの人らしくメロウでせつない系なものが揃っていて、ヴィニ・ポンシアと分かれた後でもそのソングライティングには些かの陰りもないことがわかります。
中では "Yesterday's Too Many Dreams Away" がポップでコーラスの技も冴える、ドリーミーな仕上がりで、トレイドウィンズやイノセンスの延長線上にある曲、と言えるんじゃないかな。
この人の芯がブルー・アイド・ソウルであることを再確認しました。歌の力を感じさせる良いアルバムですわ。
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