2015-04-11

Brian Wilson / No Pier Pressure


とりあえずブライアン・ウィルソンに対しては、元気でやっていてくれればそれでいいや、くらいの期待しかしないように心掛けてはいるんだけれど。二曲目のエレポップみたいなのが流れてきたときは頭を抱えた。いいのはイントロとエンディングだけじゃん。
しかし、その後も聴いているうちに、なんだ、そんなに悪くないアルバムじゃないか、と思い直した。まだそれほど聴き込んだとはいえないけれど、この作品は初めの方より中盤から後半にかけての曲がいいなあ。特に、アル・ジャーディンが参加している曲の出来が締まっているように感じます。
僕の買ったのはジャケットにデラックスと書かれているCDで、18曲入りのうち2曲がボーナストラックです。他に13曲入りと16曲入りのがあるようですが、13曲仕様に入っていない3曲が結構いいので、これから買う人には曲数が多目のやつを勧めます。

ところでボーカル・パートに関しては、いっそのこと全部、他人に歌わせてしまってはどうだろうか、と考えていたことがある。バート・バカラックみたいなスタンスでさ。
この新作ではゲストがいっぱい入っていて、リード部分もかなり任せている。けれど、長年聴いているせいか、なんだかそういったところではあまりオケに歌が馴染んでいないように感じるんだな。よれよれであったり、加工されて幽霊みたいになっているようなものでも、ずっとブライアンの声のほうが据わりがいい。
結局、シンガーとしてもブライアン・ウィルソンの代わりはいないのだろう。だったら、これを受け入れていこうか。
ということで、個人的なベストトラックはゲストが入っていない "One Kind Of Love" という曲です。またしてもブライアンの音楽に泣かされてしまったよ。

しかし、全体にあまり抜けのいいサウンドとはいえないな。余計なお世話だが、これじゃあ新しいファンは付かないのでは。そろそろジョー・トーマスはいいんじゃないかな。

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