2011-07-04

The Kinks / Face To Face


キンクスのデラックス・エディション第二弾が届きました。
今回は「Face To Face」「Something Else」「Arthur」の3タイトル。どれもがこのバンドの最上作のようなアルバムですな。

まずは、「Face To Face」を聴いています。前も書いたけれど、今回のリマスターは音が良い。このアルバムではモノラルが気に入ったな。"Dandy" のアコースティック・ギター、"Too Much On My Mind" での生々しいボーカル、"Holiday In Waikiki" の重いドラム。いやあ、気持ち良いよ。
昔は、パイ・レコードの再発音源はどれもしょぼいなあ、テープの保管が良くないのだろうな、と諦めていたのだけれど。ちゃんとやれば出来るのだねー。

「Face To Face」は1966年秋リリース。初めて全曲オリジナルで固めたアルバムだ。同年、ビートルズは「Revolver」まで辿り着いている。それを横目で見ていたかはともかく、我が道を行くキンクスではある。
この時期はエネルギッシュなロックンロール・コンボとしての面をまだ残しつつ、レイ・デイヴィスならではのメランコリックな持ち味が本格的に開花していて。一曲目はそれまでのアルバムの流れを汲むようにデイヴ・デイヴィスの元気なロックンロールだけれど、その分、二曲目の "Rosy Won't You Please Come Home" のブルーな雰囲気との落差が凄い。

好きな曲は色々とありますが、このアルバムのハイライトはやっぱり "Sunny Afternoon" ということになるかな。ミュージックホール路線の始まりでもあるし。今聴いても、こんなポップソング、そう無いよね。しかも大ヒットしたという。
この曲がビートルズの "Paperback Writer" をわずか一週でUKチャートのトップから蹴落とした事実は、レイ・デイヴィスにとって人生で特に嬉しかったことのひとつ、らしいよ。

デラックス盤はもう残り「Muswell Hillbillies」だけか。なんか勿体無いよね。

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