2011-08-15
The Cyrkle / Neon
サークルのセカンドアルバム、1967年リリース。
ファースト「Red Rubber Ball」よりもリズムが強調されていて。前作では余り目立たない演奏に終始していたのが、この「Neon」では全面、ベースがよく歌い、ビート系の曲でのドラムはなかなか派手。
エレクトリックシタールも引き続き使われているのだけど、相変わらずサイケデリアとは無縁のフレーズ、鳴り方であって、変わった音のリードギターというところ。あくまでマージービートとフォークを掛け合わせたようなのが彼らの持ち味ではあります。
ただ、サウンド全体から受ける印象はぐっと洗練されたものに。浮遊感の演出がとてもうまいなあ。深いエコーが効いている。タブラが入っているような曲がありますが、柔らかいパーカッションとして機能させています。
そして、エレピやフルート、ヴァイブなどでカラフルな味付けはされているのだけれど、落ち着いていて。ここら辺はプロデューサーのジョン・サイモンのセンスでしょうか。
楽曲面ではバカラック=デヴィッド作の "It Doesn't Matter Anymore" がハイライトなのだけれど、メンバーのオリジナルが意外と良くて、ファーストに収められていたものと比べると格段に向上しているとは思います。まあ、どれもビートルズ臭いのですが。
清涼感あるサウンドに甘いメロディ。シンプルだけれど効果的なコーラス。律儀に刻み続けられるリズムギターや、思い出したように弾かれるカントリー風のリック。どこまでもまっとうではあるけれど、当時のアメリカとしては既にナイーヴ過ぎる表現だったか。今、聴くとやけに眩しい。
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