2013-09-27

The Mamas & The Papas / The Mamas & The Papas (eponymous title)


Sundazedよりママズ&パパズのアルバムが二枚リイシューされました。ファースト「If You Can Believe Your Eyes And Ears」は二年前に同社よりモノミックスでCD化されていまして、今回出たものではセカンド「The Mamas & The Papas」がモノラル、サードの「Deliver」がステレオ仕様になっています。

アルバム「The Mamas & The Papas」は1966年リリース。
ファーストアルバムにおけるフォークロックのスタイルを踏襲しながら、よりしっかりと作りこまれた作品といえましょう。カバーが2曲と減り、その2曲も確固としたオリジナリティを感じさせる仕上がりです。
このアルバム制作中に一度、ミシェル・フィリップスがクビになり、後に戻ってくるわけですが、その間はジャン&ディーンのファンにはお馴染み、ジル・ギブソンがメンバーとして迎え入れられていました。そのせいで、完成したアルバムでは一体どちらがどの曲を歌っているのかが区別が付かない、という状態に。図らずも、音楽的にはミシェル・フィリップスは互換性のある要素だ、ということが明らかになってしまったわけで。
さて、最初に書いたように、このアルバムは今回、モノラルミックスが採用されています。ただ、ダンヒル保有のモノマスターは'70年代に全て廃棄されてしまったそうであって。ファースト「If You Can~」のリイシューCDについては英国で発見されたマスターテープ(*)が使われたのですが、その時点では、その他のアルバムのモノラルマスターは見つかっていなかったはずです。今回のものに関してはその辺りのインフォメーションが無いのですが、実際に聴いてみると流石にSundazed、ちゃんとしたものであって、「If You Can~」とも遜色は無いように思いました。
〈追記〉このアルバムのリイシューはアナログ盤起しではないか、という議論がありました



続いての「Deliver」は翌1967年のリリース。彼らのアルバムの中で、ジャケットはこれが一番美しいですね。
内容も良く、フォークロックにとどまらず、より洗練されたポップソング集になっています。全体として以前よりも落ち着いて、ソフトさが強まった感じで、特にインスト曲をも含むアルバム後半の流れが良いな。
今回使用されたステレオマスターは昨年の秋ごろに発見されたもののようで、シュリンクに貼られたステッカーにも「sourced from the original analog masters」と書かれています。

さて、こうなると当然、4枚目のアルバム「The Papas & The Mamas」のリイシューも期待したいのですが、Sundazedの手堅い仕事ぶりを見ていると、新たにマスターテープが発見されない限りは難しいのかな・・・。


(*)このマスターテープというのはおそらくミックスダウンしたマスターをアナログレコード用に補正したマスター、更にそれを海外向けにコピーしたサブマスターということになると思います。

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