ライノ・ハンドメイドからのモンキーズ特装盤、「Head」(オリジナルは1968年リリース)であります。ちゃんとピカピカ鏡面パッケージになってます。
「The Birds, The Bees & The Monkees」に引き続き今回も3枚組なのですが、純粋に未発表のものが少なく、ネタ切れ気味なのは明らかでして、2枚組にしとけばよかったんじゃあ、という気はします。完全にマニア向けです、これは。
アルバム本編について軽く触れておくと、サイケデリックの時代を反映したようなアレンジのバラエティに富んだ(実際、曲によって演奏パーソネルがバラバラですが)、しかも質の高い曲が揃っています。ただ、シングルが切れるようなキャッチーさという点では後退しているのも確か。
個人的に好みなのはマイケル・ネスミスの格好いいカントリー・ロック "Circle Sky"、キャロル・キング作の牧歌的な "As We Go Along"、ギターで参加したスティーヴン・スティルスの個性が強烈に出た "Long Title" あたり。"Daddy’s Song" は作者ニルソン本人のヴァージョンの方がいいかな。
さて、今回のデラックス・エディション、ディスク1は「Original LP Plus」と題され、オリジナルアルバムの14曲にボーナストラック10曲。ボーナスの多くはステレオのミックス違いであって、さほど面白くないのですが、"Daddy’s Song" に関しては途中でテンポが落ちて、静かに歌われるパートがあって、これは良かった。"Ditty Diego" のチャントのセッションが20分以上あるのは、なんとも。
ディスク2は「Outtakes And Rarities」。このアルバムにはモノラル盤は無かった、と思ったんですが、楽曲については全てモノミックスが収録されています。クレジットが見当たらないので、シングル曲以外はいつミックスされたのものか判らないのだけれど。あとは実際に映画で使われたミックス、収録曲のライヴ・ヴァージョンなど。全23曲。
ディスク3は「Head Open-End Radio Special」。当時、プロモーション・ディスクとして配布されたもののようで、デイヴィー・ジョーンズのインタビューの合間にアルバムからの抜粋が差し挟まれたもの。これは一回聴けばいいかな。
紙ジャケット、ディスク1はちゃんと鏡面仕様になっているけれど、スパインが省略されている |
裏面 |
ディスク2の裏面、よく見ると日本語が |
この「Head」を最後にピーター・トークは抜けるわけですが、残りのアルバムもデラックス・エディションで出すのでしょうか。