2015-08-08

The Lovin' Spoonful / Hums of The Lovin’ Spoonful


ラヴィン・スプーンフルのアルバムのうち3枚が、Sundazedよりモノラル・ミックスでリイシューされました。これらアルバムのステレオ・ミックスには、'60年代中期という時代を反映してか、雑に作られたようなバランスの悪い曲も多いので、今回のモノラル盤は非常にありがたい。
実際に聴いてみると、自然な響きが大事にされているようで、これは生理的に気持ちがいいマスタリングです。特にジャグ・バンド風と形容されるようなタイプの曲の仕上がりが素晴らしいですね。いろんな音が鳴っているけれどごちゃごちゃせず、据わりがいい。


ジョン・セバスチャンが抜けるまでの彼らのアルバムはサントラ仕事も含めて、どれも好きなのだけど。どれかひとつというと三枚目の「Hums of The Lovin’ Spoonful」(1966年)が一番、曲の粒が揃っているかな。サウンド面でも初期からの親しみやすさ、温かさを残しながら、スタジオでのトリックを試してみたという感じで、ヴァラエティに富んでいます。
特にアナログB面に当たる後半は強力無比ですね。イマジネイティヴなアレンジが楽しい "Rain On The Roof"、アンニュイでありながらキャッチーな "Coconut Grove"、カントリーポップの "Nashville Cats"、パワフルなロックンロール "4 Eyes" ときて、とどめはナンバーワンヒットの "Summer In The City" とくるのだからたまらない。

この後のアルバム「You're A Big Boy Now」と「Everything Playing」もモノラルでも出ていたようなので、それらも聴きたくなってきましたよ。Sundazedには期待したいな。

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